たまに寒ーい 冬の夜の話 Part5


 手術2日後 やつは地獄の縁に あのピューと伸びた
指を引っかけて ニューと首を出した所であった。
苦痛と孤独から這い出てきたのだ!

 ICUから出され またさらなる部屋へ
そこは素泊まり(フルタイム点滴使用者)
1泊シングル各サービス込み込みで
\15.000ポッキリの出血大サービスだ
むろん高いだけあって行きなれた新宿のように
ボッタクルような悪質な事はない。
何たって白衣のお姉さまが24時間フルタイムサービス
ハイテクマシーンは2台も装着してくれる
体中ぐるぐる巻きにビニールホースを巻き付けてくれる
ついでに氷攻めもありだ
しまいには触られるとまずいところにホースまで
装着してもらった。


 やつには白衣のお姉さまが行きなれた新宿の
黒い編みタイツに黒い皮のコスチュームをまとった
女王様に見えたに違いない



 最高のもてなしにもかかわらず やつはまた
怒っていた、そして悪いことに変身までしていた。
やつは昔の自分に変身したのだ。
たんが出ればトレイをとってもらい
口が汚れればふいてもらい
何も言わなくともやってもらえる
こんな事をしてもらったのは30年ぶりだろうか?
苦痛の中にも やつはジーンと感じていた
そばに付き添ってもらっている 母親に
「くそばばー」とは いつものようには言えなかった。





 
ハイテクマシーン2基装着


ビニールホースは全部で6本体に巻き付いている

パンツはいてないのでこれより下は撮影禁止!

  

99/3/25